ゴミ屋敷の5つのレベルとは？それぞれの特徴と清掃方法を紹介します
ゴミ屋敷は、そこに住む人の心身に悪影響を及ぼすだけでなく、近隣住民とのトラブルや社会問題に発展する可能性もある深刻な問題です。しかし、適切な対処法を知り、早期に対応することで、解決できる問題でもあります。
この記事では、ゴミ屋敷の深刻度を5つのレベルに分けて解説し、それぞれのレベルに合わせた具体的な対処法を紹介します。もし、あなた自身やあなたの大切な人がゴミ屋敷の状態に悩んでいるなら、この記事がきっとお役に立つはずです。
「まだ大丈夫」と楽観視せず、ぜひ最後まで読んでみてください。
ゴミ屋敷にはレベルがある
ゴミ屋敷の深刻度は、ゴミの量や状態によって大きく5つのレベルに分けられます。まずはそれぞれのレベルの特徴と、放置した場合のリスクについて解説します。
レベル1：床全体にゴミが散らばっている
一見すると、散らかっている程度に見えるのがゴミ屋敷のレベル1段階です。「まだ大丈夫」と油断せず、早めに対処することが重要になります。
【レベル1のおおまかな特徴】
- 床にゴミが散乱しているが、まだ生活空間は確保されている
- ゴミの種類は、衣類、紙類、空き容器などが多い
- 悪臭や害虫は発生していない
レベル2：床全体にゴミが積もっている
ゴミが積み重なり、足の踏み場が少なくなってきた状態です。この段階では、まだ自力で片付けられる可能性がありますが、早急な対応が欠かせません。
【レベル2のおおまかな特徴】
- ゴミが床全体を覆い、移動が困難になってきている
- ゴミの種類は、衣類、紙類、空き容器に加え、食品の残りや生ゴミも混ざりはじめる
- 悪臭や小バエが発生しはじめることがある
レベル3：移動が困難なくらいゴミが溜まっている
ゴミが部屋の大部分を占め、日常生活に支障をきたすレベルです。自力での片付けは困難なため、専門業者への依頼を検討する必要があります。
【レベル3のおおまかな特徴】
- ゴミで部屋の移動が困難になり、足の踏み場もほとんどない
- ゴミの種類は多岐にわたり、家電製品や家具なども含まれることがある
- 悪臭や害虫が発生しはじめており、健康被害のリスクも高まる
レベル4：害虫・害獣や悪臭が発生している
ゴミが腐敗し、悪臭や害虫、害獣が大量発生している状態です。健康被害のリスクが非常に高く、早急な対処が必要となります。
【レベル4のおおまかな特徴】
- ゴミの山から悪臭が漂い、ハエやゴキブリ、ネズミなどが大量発生している
- ゴミが腐敗し、床や壁が汚損している
- 家全体の衛生環境が悪化し、感染症のリスクも高まる
レベル5：家の外にゴミがあふれている
ゴミが家の中に収まりきらず、家の外にまであふれ出ている状態です。近隣住民とのトラブルや、行政からの強制撤去などのリスクも高まります。今すぐ対処が必要です。
【レベル5のおおまかな特徴】
- ゴミが玄関や庭、道路などにまであふれ出し、通行の妨げになる
- 悪臭が近隣にまで漂い、住民からの苦情が殺到する
- ゴミの山が景観を損ね、地域のイメージダウンにもつながる
ゴミ屋敷のレベルに応じた対応が必要
ゴミ屋敷の問題を適切に解決するためには、それぞれのレベルに応じて適切な対応を取る必要があります。ここでは、各レベルで取るべき具体的な行動について、アドバイスをまとめました。
レベル1〜2：自力で片付けが可能
まだ自力で片付けられる可能性が高いレベルです。ただし早めに対処することが肝心。まずは、ゴミの分別から始め、定期的な掃除習慣を身につけましょう。どうしても片付けが苦手という方は、思い切って専門業者に相談してみるのも有効です。
レベル3〜5：プロの手を借りよう
自力での片付けが困難なレベルです。できるだけ早く専門の清掃業者に相談しましょう。もちろんプロに依頼すると費用が発生しますが、ほとんどの業者が無料見積もりに対応しているので、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。
ゴミ屋敷の片付け方法【レベル1〜2編】
ゴミ屋敷レベル1〜2であれば、まだ自力で片付けられるケースがほとんどです。ここでは、必要な道具や片付けの順番、ゴミの処理方法について解説します。
必要な道具
掃除道具にはいろいろな種類があります。ただしゴミ屋敷レベル1〜2程度であれば、専門的な道具はほとんど必要ありません。まずは量販店やホームセンターなどで、以下のものを買い揃えておくとよいでしょう。
- ゴミ袋：可燃ゴミ用、不燃ゴミ用、資源ゴミ用など、種類別に用意する
- 段ボール：雑誌や新聞などの紙類をまとめる際に使用する
- 軍手：手を保護するために着用する
- マスク：ホコリや臭いの防止、カビや菌などの吸引を防ぐために着用する
- 雑巾や掃除機：仕上げの掃除をする際に使用する
- 消毒液：床や壁の消毒、作業後の手足の消毒などに使用する
片付けの順番
効率的に片付けるために、以下の順番で進めましょう。
- 分別：ゴミを種類別に分別する（可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミ、粗大ゴミなどに分ける）
- 貴重品の確保：貴重品や思い出の品など、捨てたくないものは事前に別の場所に保管する
- 大きなゴミから処分：家具や家電など、大きなゴミから処分する
- 床が見えるようにする：ゴミを袋や段ボールに詰め、床が見える状態にする
- 掃除：最後に、床や壁を掃除し、消毒液で拭き取る
ゴミ処理の方法
ゴミの処理方法は、各自治体のルールに従いましょう。
- 可燃ゴミ・不燃ゴミ：指定されたゴミ袋に入れ、収集日に出す
- 資源ゴミ：ペットボトルや缶、ビンなどは、それぞれ決められた方法でリサイクルに出す
- 粗大ゴミ：自治体に連絡し、収集を依頼するか、指定の場所へ持ち込む
- 不用品回収業者：量が多い場合は、不用品回収業者に依頼することも検討する
なお、ゴミ処理をする際は、一度にすべてを片付けようとせず、少しずつ進めることが肝心です。無理せず、休憩を取りながら作業しましょう。必要に応じて、家族や友人などに手伝ってもらうことも検討してみてください。
ゴミのなかには危険なゴミ（割れたガラス、薬品など）が含まれていることもあるため、慎重な作業が必要です。自力で片付けが難しいと感じた場合は、無理せず専門業者に相談しましょう。
ゴミ屋敷の片付け方法【レベル3〜5編】
ゴミ屋敷レベル3〜5は、自力での片付けが困難な状況です。ここでは専門業者に依頼する際の手順について解説します。
事前の準備
業者に依頼する前に、以下の準備を進めておきましょう。
- 貴重品の確保：現金、通帳、印鑑、貴金属、思い出の品など、捨てたくないものは必ず別の場所に保管しておく
- 捨てないもののリストアップ：処分したくないもの、思い出の品などはリストアップしておく
- 貴重品以外の不用品の分別：可能な範囲で、明らかに不用なものを分別しておく
- 近隣への配慮：作業中は騒音やホコリが発生する可能性があるため、事前に近隣住民に挨拶し、理解を得ておく
業者を選ぶ
ゴミ屋敷専門の清掃業者は数多く存在するため、以下のポイントを参考に、信頼できる業者を選びましょう。なお業者に直接問い合わせるほか、ホームページや口コミサイトなども参考にできます。
- 実績と経験：ゴミ屋敷清掃の実績が豊富で、経験豊富か
- 料金体系：料金体系が明確で、後から追加料金などが発生しないか
- 対応：電話やメールでの問い合わせに対するレスポンスが早いか、質問に丁寧に答えてくれるか
- サービス内容：ゴミの処分だけでなく、作業後の清掃や消毒、リフォームまで対応してくれるか
- アフターフォロー：作業後に問題が発生した場合でも、迅速に対応してもらえるか
見積を依頼する
複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討しましょう。見積もりは無料で行ってくれる業者がほとんどです。見積を依頼する際には、以下の情報を伝えましょう。
- ゴミ屋敷の住所
- 部屋の広さ
- ゴミの量
- ゴミの種類（家電、家具、可燃ゴミ、不燃ゴミなど）
- 希望する作業内容（ゴミの処分、清掃、消毒など）
- 作業希望日
見積内容を比較して、料金だけでなく、対応やサービス内容なども考慮して業者を選びましょう。
契約〜作業
業者を選んだら、契約を結びます。契約書の内容をしっかりと確認し、不明な点は質問しましょう。
作業当日は業者の指示に従い、作業の妨げにならないようにします。貴重品や捨てたくないものは、事前に別の場所に移動しておきましょう。
費用相場について
ゴミ屋敷清掃の費用は、ゴミの量や作業内容によって大きく異なります。同じような作業でも業者によって金額に開きがあるため、一般的な「相場」が当てはまらないケースも少なくありません。
まずは複数の業者に無料見積を依頼してみて、具体的な相場観を掴むことをおすすめします。
まとめ
ゴミ屋敷を解消するには、レベルに応じた対処が欠かせません。レベル1〜2であれば自力で片付けられる可能性もありますが、レベル3以上は専門業者への依頼がおすすめです。
ゴミ屋敷は放置すると、健康被害や近隣トラブルに発展する可能性があります。早期発見・早期対処が重要です。一人で悩まず、家族や友人、専門家の力を借りて、快適な生活を取り戻しましょう。
