ゴミ屋敷は自力で片付けられる?掃除のコツと業者への依頼方法も解説

ゴミ屋敷は自力で片付けられる?掃除のコツと業者への依頼方法も解説

ニュースでもときおり話題になる「ゴミ屋敷」問題。ゴミ屋敷は衛生面や安全面だけでなく、住人の健康や精神面にも深刻な影響を与えます。

とはいえ実際にゴミ屋敷に住んでいる方も、好んでそのような状態を作り出しているわけではありません。むしろ「どうにかしたいけど、方法がわからない」と途方に暮れているケースの方が多いのではないでしょうか。

この記事では、そのような方のために「ゴミ屋敷を自力で片付けることは可能か?」という疑問の答えと、片付けをする際や清掃業者に頼む際のポイントや注意点を解説します。

この記事が、ゴミ屋敷の解決に向けたヒントになれば幸いです。

自宅がゴミ屋敷になる原因

自宅がゴミ屋敷になってしまう原因としては、さまざまなものが考えられます。ここでは代表的な原因として、以下の4点を見ていきましょう。

  • 片付けるのが苦手
  • モノを捨てられない性格
  • 体力がなくてゴミ捨てが難しい
  • ゴミを捨てに行く気力がない

一つずつ見ていきます。

片付けるのが苦手

一つ目の理由は「片付けが苦手」な性格です。

まず挙げられるのが、片付けるのが苦手という性格です。もちろん片付けが苦手な方は大勢いますが、家の中のゴミがまったく捨てられないほど極端なケースでは、単に「散らかっている」を通り越してゴミ屋敷になってしまうことがあります。

このような人の多くは、モノを整理する習慣が身に付いていなかったり、ゴミを捨てるタイミングがわからなかったりするそうです。

モノを捨てられない性格

モノを大切にしすぎるあまり、モノを捨てられない性格の方もいます。特に「他人から見るとガラクタでも、本人にとっては大切な思い出の品」の場合、どうしても捨てられないケースが多いようです。

また「モノを大切にしなさい」という教育の結果、捨てることに罪悪感を感る方もいます。あるいは「いつかは使うかもしれない」と考えて、手当たり次第にモノを溜め込んでしまう方もいます。これらも、ゴミ屋敷が誕生する主要な原因といえるでしょう。

体力がなくてゴミ捨てが難しい

体力がなくてゴミが捨てられない…というと妙な印象を持つかもしれません。ですが、このようなケースも確かに存在します。たとえばゴミ集積所が家から遠い場所にある場合、重いゴミ袋を抱えていくのは大変でしょう。ゴミ集積所まで坂道や階段を使っていくケースも同様です。

健康な方にはあまり関係ないかもしれませんが、腰痛持ちや関節痛を患っている方、大きな病気で寝込んでいる方の場合は深刻な問題になるでしょう。

ゴミを捨てに行く気力がない

上の理由と少し似ていますが、ゴミを捨てに行く気力がない方もいます。なんとなくゴミを放置する、ゴミ出しを先延ばしにするなど、これといった理由もなくゴミを溜め込んでしまうケースです。

気力が出ない理由は、孤独や退屈、健康面や精神面の問題などさまざまですが、これといった理由が見当たらないことも少なくありません。いずれにしても、ゴミを捨てる気力がない→ゴミが溜まる→さらにやる気が削がれる、という悪循環にはまり、結果としてゴミ屋敷になってしまうことが多いようです。

自力で片付けられるどうか判断するには

自宅がいったん「ゴミ屋敷」と化してしまうと、どこから手を付ければよいのか迷ってしまうものです。

ゴミ屋敷を自力で片付けられるかどうかは、さまざまな要素を総合的に判断する必要があります。以下の3つのポイントを参考に、自力で片付けられるかどうかを判断してみましょう。

部屋数の目安

まずは家の部屋数を考慮しましょう。一般に6畳ほどの部屋が1〜2部屋程度なら、自力での片付けもそれほど難しくありません。以下は、部屋数と自力片付けの難易度の目安です。

  • 1~2部屋: 比較的自力で片付けやすい
  • 3~4部屋: ある程度の体力と時間が必要
  • 5部屋以上: 専門業者への依頼を検討した方がよい
判断のポイント

部屋の大きさや数にかかわらず、ゴミの量や状態によって片付けの難易度は変わります。またゴミの中に貴重品や壊れやすいモノが多い場合は、自分でやるよりも専門業者に依頼した方が安全でしょう。特に体力に自信がない、あるいは時間がないという方は、無理せず専門業者に依頼するのがおすすめです。

生活インフラの状態

ゴミ屋敷が生活インフラに影響を与えていないかどうかも、重要な確認ポイントです。具体的には、以下の点を確認しましょう。

  • 水道が使えるか(水道を止められていないか、キッチン・トイレ・バスルームが使える状態か)
  • 電気が使えるか(電気を止められていないか、電灯などは使える状態か)
  • ガスが使えるか(ガスを止められていないか、コンロや湯沸かし器は使える状態か)
  • 害虫や動物の被害がないか(外壁・天井・床下などに巣を作られていないか)

上記のいずれか、もしくは複数に問題がある場合、自力での片付けは難しいかもしれません。また専門業者に依頼する場合も、事前に以下の対応を検討する必要があります。

  • 水道局に連絡して、水の使用状況を確認してもらう
  • 電力会社に連絡して、電気の使用状況を確認してもらう
  • ガス会社に連絡して、ガスの使用状況を確認してもらう
  • 害虫駆除業者に連絡して、害虫駆除を依頼する

本人や家族の体力や精神状態

ゴミ屋敷の片付けは、体力と精神力を消耗する作業です。本人や家族の体力や精神状態が十分でないと思われる場合、自力での片付けは難しいかもしれません。判断の目安は以下の通りです。

  • 重い物を運んだり、長時間作業したりできる体力はあるか
  • ストレスや不安を感じずに作業できる精神状態か

体力や精神状態に不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。なお専門業者に依頼する場合でも、今後のために以下の行動を検討してみることをおすすめします。

  • 体力を付けるため、適度な運動の習慣を身に付ける運動をする
  • 趣味を見つける、カウンセリングを受けるなどして、ストレス解消の方法を見つける

ゴミ屋敷を自力で片付けるコツ

ゴミ屋敷を一瞬で片付けることは困難です。特に自力で片付けようとしているなら、堅実な計画と地道な作業が欠かせません。以下では、ゴミ屋敷を自力で片付ける際に役立つ4つのコツを紹介します。

片付けの計画を立てる

手当たり次第に片付けをしても、効果が薄いばかりか「かえって散らかる」ことになりかねません。まずは、片付けの計画を立てることが大切です。

具体的な計画は以下の通りです。

  1. 目標設定:ゴミ屋敷を片付けたら部屋(家)をどうしたいのか、何をしたいのかなど、具体的な目標を設定する
  2. スケジュール:どの部屋から始めるか、いつまでに終わらせるかなど、目標達成までの具体的なスケジュールを立てる
  3. 作業内容:具体的な作業内容を検討し、その内容がひと目でわかるようノートなどに書き出す
  4. 必要な物:作業に必要な物(ゴミ袋、箱、マーカーなど)をリストアップし、そろえておく

こうした計画を立てることで、片付けへのモチベーションを維持し、効率的に作業を進めることができます。

貴重品とゴミを分別する

ゴミ屋敷を片付ける際には、貴重品とゴミをしっかりと分別することが大切です。貴重品、重要書類、思い出の品などは別の場所に一時的に保管し、誤って廃棄しないように注意しましょう。

分別作業は、ゴミ袋や箱を色やサイズで区別し、ラベルを貼ることでスムーズに進めることができます。「廃棄」「保留」「寄付・販売用」などのカテゴリーに分けて、迷った場合は一時的に「保留」にして後で判断するのも一つの方法です。

分別のコツは以下の通りです。

  • 貴重品は、あらかじめとりわけて安全な場所に保管しておく
  • 簡単に分別できるモノから優先的に取り分けていく
  • その場で判断できない・しにくいモノは、いったん保留して後で再検討する

生活圏から離れた場所を優先する

ゴミ屋敷の片付けは精神的な負担の大きい作業です。ただし日常生活に影響が少ない、生活圏から離れた場所から片付け始めることで、そうした負担をいくらか軽減できるでしょう。

具体的には、以下の場所から片付け始めることをおすすめします。

  • 納屋や物置: 生活に必要なモノがない場所から片付け始めましょう。
  • 2階の部屋: 生活に支障が出にくい場所から片付け始めましょう。
  • 奥の部屋: 人の目に触れにくい場所から片付け始めましょう。

先に生活圏外の片付けをしていると、だんだんと作業が軌道に乗って、片付けが楽に感じられるようになるかもしれません。また物置などのスペースが空けば「荷物の一時置き場」として活用できるため、その後の作業効率もアップします。

小さなスペースから片付け始める

ゴミ屋敷は広い範囲が散らかっているため、どこから手を付けてよいのかわからなくなることがあります。一度にすべてを片付けようとすると圧倒されやすいため、まずは小さなスペースや部屋の一角から片付けを始めるようにしましょう。たとえば、一つの引き出し、一つの棚、あるいは部屋の一角から始めるといった具合です。

こうすることで、一つひとつの作業が終わるたびに達成感を感じることができ、それが次のステップへの動機付けになります。また小さなエリアから始めることで、作業に伴う疲労を最小限に抑えることもできるでしょう。

具体的には、以下のような場所から片付け始めることをおすすめします。

  • 机の上:すぐに見直せる場所から片付け始める
  • 棚:整理整頓しやすい場所から片付け始める
  • 床:一番散らかっている場所から片付け始める

なお段階に応じて、ゴミ捨ての方法も検討する必要があります。机や棚の整理では生活ゴミ程度(あまり大きなゴミは出ない)と思いますが、床の片付けなどでは小型の家具や家電といったゴミが出てくることがあります。必要に応じて有料の回収サービスを利用したり、処分場に直接持ち込むことも検討すべきでしょう。

専門業者の活用も検討しよう

繰り返しになりますが、ゴミ屋敷の片付けは、時間や労力、体力、精神力が必要となる大変な作業です。自力で片付けが難しそうな場合は、清掃の専門業者に依頼することも検討しましょう

依頼するメリット

清掃業者の活用には費用がかかります。それでも以下のようなメリットを考えると、依頼する価値は十分にあるといえます。

効率的で確実な作業

専門業者は経験と専門知識を駆使して、効率よく確実に作業を行います。特に個人では難しい、大量のゴミの処理で強みを発揮してくれるでしょう。法令遵守や分別、処分など、専門家ならではの作業を期待できます。

時間とストレスの削減

専門業者に任せることで、自分の時間を(仕事などの)他の作業に回すことができます。効率のよい作業により清掃作業そのものが短時間で終わるのもメリットです。また、慣れない片付け作業に取り組む必要がないため、ストレスを避けることができます。

安全性の確保

ゴミの中には、たとえばガラス片のように危険なものもあります。家の中に大量のゴミが堆積している場合、そうした危険物にうっかり触れるなどして、ケガや事故の原因になるでしょう。この点、専門業者はプロとして安全面の基準をしっかりと持ち、安全面に配慮した作業を行ってくれます。重い物や壊れやすい物の取り扱いも、基本的には専門業者に任せてしまってよいでしょう。

速やかな生活環境の改善

ゴミ屋敷問題が早期に解決することで、生活環境が速やかに整えられます。堆積したゴミや危険物によるケガのリスクだけでなく、不衛生な環境による病気のリスクも解消され、あっという間に快適な生活に戻れることでしょう。

業者を選ぶポイント

清掃業者を選ぶ際は、ぜひ以下のポイントに留意してください。

実績があるか

清掃業者には専門分野や得意分野があります。依頼の際は「ゴミ屋敷専門」かどうかがひとつの目安になるでしょう。ただし専門業者を名乗っているからといって、その業者に十分な技術や経験があるとは限りません。信頼できる業者かどうかを見極めるためにも、ホームページなどに掲載されているゴミ屋敷の清掃実績にも注目してください。

料金体系はわかりやすいか

料金体系も清掃業者によって違います。たとえば1部屋(1軒)いくらのパック料金を設定していたり、トラック1台あたりで料金を計算したり…といった具合です。なかにはオプションが複雑すぎて「結局いくらかかるの?」と悩んでしまうようなケースもあります。どのような料金体系でも、その内容がわかりやすいかどうかがひとつの目安になるでしょう。

対応地域に含まれるか

清掃業者の対応地域もさまざまです。片付けを依頼したいゴミ屋敷が対応地域に含まれているかどうかも必ずチェックしましょう。

問い合わせへの対応はどうか

問い合わせをした際に、どのような対応をするかにも注目してください。返事のスピードは早いか、質問にきちんと答えてくれるか、文章は読みやすいかなど、対応の仕方次第で「信頼できる業者かどうか」がある程度わかります。また、無料見積もりや無料相談ができるかどうかも重要なポイントです。

スタッフは信頼できそうか

ゴミ屋敷の片付けではスタッフが家の中に上がり込んで作業するため、信頼できそうな相手かどうかも重要です。問い合せへの対応でもある程度見極めることができますが、できれば直接話してみて、印象を確かめるとよいでしょう。

便利なオプション

サービスがあるか

清掃業者によっては、細かなオプションサービスを用意していることがあります。たとえば片付け後の「ハウスクリーニング」や「不用品の回収」などです。必要に応じて、これらのオプションを検討してみてもよいでしょう。

口コミは良好か

インターネット上に、清掃業者の口コミが掲載されていることがあります。すべての口コミが「正しい」とは限りませんが、参考になるものも少なくありません。できるだけたくさんの口コミを見て、トータルで評価するのがおすすめです。

ゴミ屋敷清掃の費用相場

ゴミ屋敷清掃の費用は、清掃業者によってさまざまです。溜まっているゴミの量やゴミの内容(状態)、作業内容、地域などによっても大きく変わります。実際、1部屋あたり数万円〜、1軒あたり数十万円〜といった具合に料金の幅も広いため、「一般的な相場」を提示することは困難です。

できるだけ正確な相場を知りたい場合は、片付けてほしいゴミ屋敷に合わせて複数の清掃業者に見積をとることをおすすめします。大抵の清掃業者は「見積無料」です。

まとめ

この記事では、ゴミ屋敷になった自宅を片付けるためのヒントを紹介しました。自力で計画的な片付けに取り組むだけでなく、必要に応じて清掃の専門業者を活用するなどして、効率的なゴミ屋敷解消を目指していきましょう。

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よくあるご質問

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