不用品・粗大ゴミの処分方法まとめ!費用相場から業者選びまで解説
引っ越しや大掃除のときによく耳にするのが「不用品をどうやって処分すればいいのだろう…」というお悩みです。
不用品や粗大ゴミの処分には、自治体に依頼する方法や不用品回収業者に依頼する方法などさまざまな方法があります。一方で、違法な処分や不法投棄などがトラブルになるケースも少なくありません。
この記事では、それぞれの処分方法の特徴やメリット・デメリット、費用相場、注意点をわかりやすく解説していきます。自分に合った処分方法を見つけて、賢く不用品を処分しましょう!
不用品・粗大ゴミの処分方法4選
不用品や粗大ゴミの処分方法にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、自分の状況に合った方法をしっかりと選びましょう。ここでは、4つの主要な処分方法を紹介します。
- 自治体に依頼する
- 不用品回収業者に依頼する
- フリマアプリ・オークションサイトに出品する
- 寄付する
1.自治体に依頼する
最も費用が安い処分方法は、自治体への回収依頼です。自治体が設定した回収日や回収場所に不用品を出したり、自治体に連絡して回収をお願いすることにより、不用品や粗大ゴミを低コストで処分できます。
しかしゴミ出しや回収依頼の手続きは面倒なことが多く、また回収や対応品目も限られることが多いため、利用の際は注意しましょう。
具体的な処分の流れは以下の通りです。ただし自治体によって手続きの方法が違うこともあるため、必ず地元の市役所などに問い合わせて確認してください。
- 粗大ゴミの収集を電話で申し込む(収集日や品目、出し場所などを確認)
- スーパーやコンビニなどで粗大ゴミ処理券を購入(処理券の料金は、各自治体やゴミの大きさ・種類によって異なる)
- 収集日当日に、処理券を貼った粗大ゴミを指定の場所に出す
2.不用品回収業者に依頼する
最も手間がかからないのが、不用品回収業者への依頼です。回収日の自由がききやすいうえ、自治体では対応できない品目にも幅広く対応してくれることが多い点も魅力といえます。
しかし不用品回収業者に依頼すると自治体が回収する以上の費用がかかりますし、作業のクオリティもまちまちです。なかには違法な収集や投棄といったトラブルになるケースもあります。
不用品回収業者を選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 廃棄物処理法に基づく許可を得ている業者を選ぶ
- 見積もり前に、料金体系や追加料金について詳しく確する
- インターネットの口コミサイトなどで、業者の評判を事前にチェックする
3.フリマアプリ・オークションサイトに出品する
不要なものをお金に換えたいなら、フリマアプリやオークションサイトへの出品がおすすめです。とくに、まだ使えるものを処分する際に有効な方法といえるでしょう。メルカリ、ラクマ、ヤフオク!などが代表的です。
しかし出品には手間がかかるうえ、必ずしも売れるとは限りません。苦労して出品しても、最終的には自治体や不用品回収業者に依頼して処分せざるを得ないケースもあります。
少しでも成功の可能性を高めるため、以下の点に注意してみましょう。
- 明るい場所で、商品の状態がわかりやすく伝わるように写真を撮影する
- 商品の特徴や状態、使用感などを、商品説明文で具体的に記載する
- あまり高すぎる価格設定にしないよう注意する
4.寄付する
使わなくなったものを寄付すれば、不用品を処分しながら社会貢献にもつながります。まだ使える衣類、食器、家具などは、NPO法人や福祉施設などに寄付してみてはいかがでしょうか。
ただし、どのような品物でも寄付できるとは限りません。あらかじめ受け入れ先に連絡して、品目や状態などの条件を確認しましょう。ちなみに、寄付を受け入れている品物の代表例は「衣類」「食器」「家具」「おもちゃ」「本」などです。
処分の際に注意が必要な不用品
不用品の中には、適切に処分しないと法律違反となり、罰則を受ける可能性があるものもあります。これらの品物を安全かつ正しく処分するためには、事前に処分方法をしっかり確認しておくことが重要です。
家電リサイクル法の対象となる家電
家電リサイクル法の対象となる家電製品と、具体的なリサイクル料金は以下の通りです。
品目 | リサイクル料金 |
エアコン | 990円(メーカーによっては2,000円) |
テレビ | ブラウン管式(15型以下):1,320~3,700円
ブラウン管式(16型以上):2,420~3,700円 液晶・プラズマ式(15型以下):1,870~3,100円 液晶・プラズマ式(16型以上):2,970~3,700円 |
冷蔵庫・冷凍庫 | 170L以下:3,740~5,600円
171L以上:4,730~6,149円 |
洗濯機・衣類乾燥機 | 2,530~3,300円 |
これらの品目については、以下のいずれかの方法で処分しましょう。
- 新しい家電を購入する際に、古い家電を引き取ってもらう
- 郵便局でリサイクル券を購入し、指定の場所に持ち込む
なお、リサイクル料金のほかに「収集・運搬料金」が別途必要になることもあります。この料金は小売店や自治体、運送業者によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。
パソコン
パソコンの処分方法には大きく分けて以下の2つの方法があります。
1.メーカーに回収を依頼する
各パソコンメーカーは、それぞれ独自に回収・リサイクルサービスを行っています。メーカーのウェブサイトや電話で申し込み、料金や送り方を確認しましょう。
2.パソコンリサイクルマークの事業者に依頼する
パソコンリサイクルマークを表示している事業者、たとえば家電量販店やパソコン専門店などにも回収を依頼できます。
なお、パソコンには個人情報が大量に保存されているため、処分する際にはデータ消去が重要です。回収を依頼する前に必ずデータ消去ソフトやデータ消去サービスを使って、データを完全に消去しましょう。
データ消去ソフトには、無料のものから有料で多機能なものまで、さまざまな種類があります。スキルに自信がない場合は、サポートがしっかりしている有料ソフトを利用するほうが安心かもしれません。できるだけ手間をかけたくない場合はデータ消去サービスの利用をおすすめします。
危険物
間違った方法で処分すると火災や爆発、環境汚染などの原因となる「危険物」には注意が必要です。代表的な危険物としては以下のようなものが挙げられます。
- スプレー缶 (殺虫剤、ヘアスプレー、塗料など)
- 電池 (乾電池、ボタン電池、充電式電池など)
- 蛍光灯
- 水銀体温計
- ライター
- マニキュア、除光液
なお、これらはほんの一例です。製品のラベルなどに「危険物」や「火気注意」などの表示がある場合は十分注意して、自治体の指示に従って処分しましょう。たとえばスプレー缶なら、ガス抜きをしてから穴を開けずに「資源ゴミ」に出す、電池なら種類ごとに分別し、スーパーなどの回収ボックスに入れるか、自治体の指示に従って処分するといった具合です。
危険物に指定されているかどうか不明な場合は、安易に処分せず、自治体や専門業者に相談しましょう。
その他、処分に困りやすいもの
不用品の中には、大きさや形状、素材などから簡単に処分できないものが存在します。たとえば、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 大きくて重いもの
代表例:ピアノ、大型家具(ベッド、タンスなど)、バイクなど
これらの不用品は専門業者への依頼が基本です。ピアノ運送業者、不用品回収業者、バイク買取業者など、専門性の高い業者を選びましょう。費用は品物の種類や状態、運搬距離によって大きく変動します。ピアノなら数万円〜数十万円、大型家具は数千円〜数万円、バイクは無料〜数万円が目安です。
- 宗教的な意味合いを持つもの
代表例:仏壇、神棚、人形など
宗教的な意味合いを持つ品物については、単なるゴミとして処分することは避けたほうが無難です。「魂抜き」や「お焚き上げ」などの儀式ができる寺院や、専門業者に依頼しましょう。
- 専門知識が必要なもの
代表例:医療器具、薬品、消火器など
医療器具・薬品: 使用済みの注射針などは、感染の恐れもあるため、自己判断で処分せず、病院や薬局に相談しましょう。消火器の場合は、指定された消火器の販売代理店や防災事業者などに依頼します。
- その他
自動車のタイヤやバッテリーなども、処分に困る品物です。これらの品物は ガソリンスタンドやカー用品店などで引き取ってもらえますが、処分費用がかかる場合もあります。
ほかにも処分に迷う不用品がある場合は、お住まいの自治体や専門業者に相談してみてください。
不用品回収業者を賢く選ぶポイント
不用品回収業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在します。「格安料金」を謳っておきながら、後から高額な追加料金を請求するといったトラブルも後を絶ちません。
安心して不用品を処分するために、信頼できる優良業者を見極めるポイントを押さえましょう。
不用品回収業者を選ぶうえでの注意点
悪質な業者に騙されないためには、以下の点に注意が必要です。
1.「格安」「無料」を謳う広告には要注意
極端に安い料金設定をしている業者は、追加料金でトラブルになる可能性が少なくありません。
- 電話対応が悪い業者は避けよう
質問に対してあいまいな回答をする、強引な勧誘をしてくる場合は、注意が必要です。
- 訪問見積もり時の態度にも注目
身だしなみがだらしない、言葉遣いが乱暴、家の中を必要以上に詮索してくる場合は、依頼を控えましょう。
- あいまいな見積書はトラブルの元
回収品目、料金の内訳、追加料金が発生する条件などが明確に記載されていない場合は、トラブルの原因になります。
その他、契約を急がせる業者にも注意が必要です。トラブルに巻き込まれないためには、すぐに契約をせず複数の業者を比較検討するようにしましょう。不安な点があれば、契約前に必ず質問し、納得してから契約することも大切です。また契約書は必ず書面でもらい、内容をしっかり確認しましょう。
優良な不用品回収業者を見分けるポイント
信頼できる優良な不用品回収業者を選ぶには、以下のポイントをチェックしましょう。
- ホームページで会社情報を確認する
会社名、所在地、電話番号などが明記されているか確認しましょう。
- 口コミや評判をチェックする
インターネットの口コミサイトや、知人からの紹介などで評判を事前に調べておきましょう。
- 見積もり内容をしっかり確認する
回収品目、料金の内訳(回収料金、運搬料金、人件費など)、追加料金が発生する条件などを明確に示している業者を選びましょう。
- 追加料金についても確認する
作業開始後、追加料金が発生するケースを具体的に説明してくれる業者は安心です。
- 許可証の有無も要チェック
廃棄物処理法に基づく許可を得ている業者を選びましょう。許可証は、ホームページや事務所に掲示されているはずです。
見積もりを取る際の注意点
不用品回収の料金は業者によって大きく異なります。適正な価格で依頼するために、以下の点に注意して見積もりを取りましょう。
- 複数社に見積もりを依頼する
少なくとも3社以上の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較検討することが重要です。一括見積もりサイトを利用すると便利です。
- 訪問見積もりを依頼する
電話やメールだけでは正確な見積もりは難しいものです。必ず不用品を直接確認してもらう訪問見積もりを依頼しましょう。
- 見積もり内容の詳細を確認する
見積書には、回収料金だけでなく、運搬料金や人件費、追加料金などが明確に記載されているか確認しましょう。不明な点は必ず質問し、納得してから契約することが大切です。
追加料金が発生するケースとしては、階段料金や日時指定料金、車両費などが挙げられます。あいまいな点がないか、事前にしっかりと確認しておきましょう。
不用品処分に関するよくある質問
不用品の処分に関連した、よくある質問とその答えを紹介します。
不用品回収業者に依頼するメリットは?
不用品回収業者に依頼するメリットは、大きく分けて3つあります。
1.不用品を自分で運び出す手間や、粗大ゴミ処理券の購入の手間が省け、時間と労力を節約できます
2.処分方法がわからないものや、大量の不用品がある場合でも、専門業者に依頼することで安心して任せられます
3.不用品回収業者は法律に基づいて適切な方法で処分を行うため、環境問題に配慮した、安全で確実な処分が可能になる点もメリットです
粗大ゴミの出し方がわからない場合は?
粗大ゴミの出し方は、お住まいの地域によって異なります。基本的には各自治体のホームページで確認するか、役所の担当部署に問い合わせてみましょう。地域のゴミ処理業者に直接問い合わせて確認することも可能です。
粗大ゴミの出し方に関するパンフレットが配布されている場合もあるため、確認してみましょう。
遺品整理も業者に依頼できる?
はい、遺品整理も専門業者に依頼できます。ただしすべての不用品回収業者が遺品整理に対応しているとは限らないため、事前に確認が必要です。
ちなみに遺品整理を専門に行う業者も数多く存在します。遺品整理士の資格を持つスタッフが在籍し、遺品の分別から搬出、清掃、供養まで、一貫して対応してくれるため、遺品整理に関する幅広いニーズに対応可能です。
不用品の無料回収業者は利用しても大丈夫?
無料回収を謳う業者の中には、残念ながら悪質な業者も存在するため注意が必要です。
悪質な業者を利用してしまうと回収した不用品を不法投棄されたり、回収後に高額な料金を請求される可能性があります。また無料で回収した物品を転売する際に、個人情報が悪用されるケースもあるため注意が必要です。
安心して利用するためには、不用品回収業者の許可証の有無を確認し、必ず契約書を取り交わしましょう。少しでも不安な点があれば、利用を控えるのが賢明です。
不用品回収業者を利用する際は、無料だからといって安易に依頼せず、信頼できる業者を選ぶことが大切です。
まとめ
不用品や粗大ゴミの処分は、方法によって費用や手間が大きく異なります。自治体に依頼する方法や不用品回収業者に依頼する方法、フリマアプリなどを活用する方法など、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
この記事では、不用品や粗大ゴミの処分方法について、注意点やよくある質問などを交えて解説しました。今回ご紹介した内容を参考に、賢く不用品を処分し、快適な生活空間を実現しましょう。